chikyuwatomodachi’s diary

地球はともだちのお話

愛犬チョッパーとの赤い糸伝説 格闘編

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おっすオイラ チョッパー!

ある日、起きたら公園に置いてけぼりだった

ご飯は少し置いてあったけど

雨が降ったりするとふやけておいしくないんだ

誰も来ない公園はつまんないよ

時々、上下黒い服着た生意気なヤツらが何人も

オイラのご飯をバラまいたりするし

石投げられたりさ 嫌な事ばっかりするんだ

それでさ 悔しくて吠えた 

噛みついてみせれば

あっという間に怖がって逃げてった




ある日、知らないおじさんが網持って来た

オイラは必死で暴れたけど捕まっちゃった

しばらくは知らない人の庭に繋がれていたよ

ご飯もくれたし優しい人もいた

でも、手を伸ばしてくると

オイラ怖くなって その人噛んじゃった



しばらくしたら、また違う所に行くって

車に乗せられたんだ

怖かったから 思い切り吠えたさ



たくさん仲間のいるところ

デッカイのもチッコイのも

あっちこっちにいてさ

ご飯になるまでは ただ何にもない部屋で

ウロウロしてたっけな


時々、連れていかれたのもいたし

いつになったらここ出られるかなって

そしたら、また違うところへ行くって

オイオイ、勘弁してくれよ


そしたら今度は何だかとっても良さそうなところ

仲間たちはみんなキレイにしてもらってさ

オイラもちょっとは気分がよくなったよ


なんか、寝てたら 知らないのが2〜3人

こっちを見てら

散歩に行くって言うから

一緒に行ってみたら

何だかスゴイ気にいられちゃったんだよ

頭とか背中なでられちゃったりしてさ

くすぐったいんだよぉな〜

あれはクリスマスの日だったな

あと5日寝たら、また会いに来るってさ。



オイラは子どもは基本的にキライ

ギャーギャーうるさいし

チョロチョロすんなよって

また来た時に言ってやんなきゃ

うるさいからオイラの後ろ歩けってな



また、来た!

会いに来たんだな!

覚えてるよ!

オイラの家族になりたいって?

飛んだ変りもんだぜ〜

まぁ、とりあえず ご飯ちょ〜だい。


2011年12月30日 

保護犬センターに着くと見える部屋にチョッパーは居なかった。

「この書類にサインをしてください。
予防接種がまだなので、そちらもお願いします。」

私「この子、名前は付いてますか?」

「はい、違う名前でも良いと思いますよ。
この保護犬センターではチョッパーと呼んでいます。この子は年内に出れなったら殺処分でした。」

生い立ちなど知る限りの話に耳を傾けていると

「チョッパーにご飯上げてもいい?」

息子は楽しそうに聞いた。

「じゃ、今から連れてくるからここで待っていてね
こちらでご飯の用意したら、やり方教えるから」

6才の息子はワクワクしている。

ご飯を掌(てのひら)で握り、チョッパーの頭の上で手をかざそうとしたその時だった

ウーウー 唸り声を出したと思った瞬間に

息子の手首に噛み付いたのだ!

急いでスタッフの男性が息子の身体を抱きかかえ

その腕は幸いにして腕口が厚手のニットになっているコートだった。

噛みちぎられ穴は空いたけれど、息子の手首は
無事だった。護られたのだ。

しかし、誰もが凍りつき そこには不穏な空気が流れていたのだった。娘もショックで声も出ない。


大人たちが無言になっていると息子がこう言った


「チョッパー早く連れて帰ろうよ〜」


この日、チョッパーはケージに無理矢理押し込まれ

我が家の車に乗せられた。

ここから毎日の格闘がはじまった。