chikyuwatomodachi’s diary

地球はともだちのお話

リアルこども食堂は我が家だった!

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毎日のお弁当は中学生になってから作って来た。

それには理由がある。
両親共稼ぎ+介護があったから。


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私が小学校に入学した頃、母方の祖父母に両親が
ハワイ旅行をプレゼントした。
それは、家を建てた時にお金を貸してくれた事への
お礼だったと最近になって知った。

その頃、ドルはいくらだったのか?
1970年代は恐らく、1ドル300円代の頃だろうか。

当時は一般人がハワイへ行くとなれば、
周囲は大騒ぎした。そして、お土産の量も半端なく
旅から立ち寄った私へのおみやげはムームー。

ムームーとはハワイの女性が来ている派手なワンピースだ。黄色に赤いハイビスカスがプリントされ
漏れなくレイもついてきた。

ハワイ帰りの祖父母に会えるのを楽しみにしていた。
祖父はとても元気でみやげ話をしていたが
「あれ?おばあちゃんは?」
旅行中も熱があり、外に出かけられずホテルで
ずっと横になっていたと聞かされた。

思えば、あの頃から祖母の体調は思わしくなかった。
電機マッサージなる機械があって、祖母に低周波
あてるのだが、最大にしても効かなくなっていた。

その後、みるみる具合が悪くなり検査をした。
脊髄に水が溜まっている、手術をしないと立てなくなってしまう。

しかし、その手術で医者は大きなミスをする。

祖母はそれにより、寝たきりになった。
母は時々、田舎へ泊まりで出かけていく。

その頃、私は小3になっていた。
私は三人兄弟の末っ子長女で、兄兄妹。

今思い出しても1番上の兄はかなりしっかりしていて、6年生で家事を切り盛りしていた。

父は警察官で多忙、母は介護もこなす兼業主婦。

3人で作る夕飯は楽しかった。
兄がお米を研ぐ横で、ジーっと見ていた事を覚えている。
品数は少なく、そんな日はイシイのハンバーグだったりする。
それが、返って嬉しかった。
普段は食べられないレトルトパウチを温めて
食べるのだ。

たまにご近所さんが、野菜の煮っころがしを届けてくれたりした。
今もお付き合いが続いているこのご近所コミュの
強さは物々交換から。
長年によって母が築きあげたものだ。


私たち兄妹が育った船橋市の町は
温かい人が多い。当時の大人たちにより
助けられた。
都会のベッドタウン、昭和の新興住宅地で。



さて、学校が休みに入ると母と田舎へ行く
時折、祖母の枕元にごはんを届けるのだが大好きな祖母の変わり果てた姿が痛く胸に響く。

介護とは、家庭の環境さえも変えてしまう大変な作業ばかりだ。
長女である母が中心となり、祖父と交代で診ていた。
また、祖母の介護により仲の良かった兄弟たちが
宗教問題で揉めたりもした。
その話はまた別の時に。


さて、長男が中学生になると、選手交代
2番目の兄、マボちゃんはイタズラばかりして
あまり手伝わず、料理番の役は私に回って来た。

中学生になると、兄弟の分も含め毎日のお弁当は
私の仕事となった。
料理が得意なのは、長年の経験からかも知れない。
感謝しよう。

その後、私が大学4年生の卒業旅行でアメリカの
ニュー・オリンズを旅していた時に祖母は他界。

それまでの14年間、祖母はずっと寝たきりだった。
1本の点滴で旅立っていったそうだ。
祖母の葬儀は既に終わってから、私に国際電話で
告げられた。
旅の途中で、大泣きしたからその事は一生忘れられない。

あれから28年の月日。私は50歳となる。

なぜ、こども食堂なんだろう?
私はここにこだわり、5年前よりアナウンスや講演活動をしてきた。

それは、両親共稼ぎの家庭に育ち。祖母の介護により、母親不在のリアルこども食堂だったからだ。

2つずつ年の離れた兄妹3人。

母親はどんな思いで、家を空けたのか。
父親はどのぐらい家庭に協力していたのか。

現代の令和時代は少子化で兄弟がいる子ばかりではない。
また、我が家の様なシングル家庭も増える一方で

こどもは独りきりでご飯を食べているかも知れない。


そんな記憶の摺り合わせから、必要なんだ!と
動いて来た。

ここへ来て、新型コロナウィルス騒ぎから政府が
3月2日から小中高学校を休止にすると発表。

ますます、必要なんじゃない?とこども食堂
と私は思っている。

カタチはいろんなやり方がある。
しかし、現在は民間組織や個人の熱意により
人件費など無い中で運営している所がほとんど。
長く続けるだけの余力は運営費にかかっている。

少子高齢化を打破する為に、
本当に必要な子育て政策を打ち出すのなら
ただ、お金を動かすだけではダメだ。

お金には底があり、いつまでも国民から湯水の様に湧いて来る訳ではないしね。。。

国の責任は大きい。未来予想できているか。

今、この世に生命がある。
日本なんて、本当に小さな国だ。

その大切ないのちに向けて、トップの判断が問われている。
そこに投じるのは教育費であって欲しい。

どんな子どもにも健やかで伸び伸びと育つ権利があるのだから。